Watana Bear's journey of life

旅するしろくま

ぶっちゃけますと「ADHD」「ASD」「HSP」「エンパス」ですが、ただそれだけなのです。

今週のお題「告白します」

 ここ数年、書店でもネットでもよく目にするようになった「ADHD」「ASD]「HSP」。どのほど知られて、どのほど理解されているのかわからないけれど、はてなのお題に便乗して、この機会にちゃんと説明しておこうと思いました。

 わたしは、この3つすべてをコンプリートしています。

 まず、わたしの話をする前に、この3つが何なのか簡単に説明しておこうと思います。

発達障害

 「ADHD」「ASD」「HSP」はどれも発達障害の一種です。

 人が発達していく上で、きれいにバランスよく発達するなんてありえません。身長の大小、肌の色、髪の色、顔のパーツの大小、臓器の大小、体毛、頭髪…、数え上げたらきりがありません。

 脳の発達もそうです。言語、動作、知覚、五感、感情いろいろあります。多くの科学者が解明できていない第六感をはじめ、感覚、エネルギー的な分野まで様々です。

 「ADHD」「ASD」「HSP」は、この脳の発達状態が平均値からちょっとかけ離れた状態のことを表します。かけ離れすぎるとどこかに支障がでることがあるから、障害なんて名前が付けられてしまった、それだけのことです。

 当然、発達具合は人それぞれ違うので、同じ「ADHD」「ASD」「HSP」の人同士でも、まったく同じという人はいません。病気でもないので、個性や体質ととらえるしかありません。

 もちろん、あまりにも症状がつらくて生活に支障がでたり、心身を壊すぐらい悩むことがあれば、医療的に処置することもあります。でもそれは、体毛が濃い人が脱毛エステに行くとか、身長を伸ばしたい人がカルシウム系のサプリを飲むとか、それと同じようなことなのです。

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 それでは、さくっと簡単に、それぞれの説明をしながら、わたしがどんなタイプなのかを告白いたします。

 

ADHD

 IQテストで言語性IQと動作性IQの差が大きい(15以上)と「注意欠陥・多動性症候群(ADHD)」に該当されます。

 わたしは10年前のIQ検査で、言語<動作の差が24でした。さらに掘り下げると言語理解99・作動記憶90<知覚統合121・処理速度107。多動性は少なく、注意欠陥が顕著なADDでした。

 突出してしまった知覚統合というのは、簡単に言うと目に見えることがすべてのタイプです。空間認知能力が長けているので、視界に入ったものはすべて認知してしまう。よく言えば「状況判断、ビジュアル記憶が得意」ですが、弱点は「視界に入ったものすべてに反応してしまう」なのです。

 常に視神経がフル回転のせいか、人や物がごちゃごちゃしていると脳が過剰に反応してしまいます。混沌とした場所に長時間いると半端ない疲労感です。目をつぶって寝ないと充電できないので、疲れがたまってくると休日は丸一日布団で過ごして回復します。

 逆に言語理解が低いので、だらだら話すだけの教師や上司との相性は最悪です。授業は黒板・参考書・プリントが命、仕事はメモが必須です。

 どうしても苦手なことは「電話(受電)」です。耳から入る情報処理(言語理解)が苦手なので、電話口の方の「社名、所属部署、お名前」が取り次ぐころには記憶に残っていません。メモ?耳に集中していると、手がスラスラ動かないのが特徴です。

「ASD」

 2020年7月に、ADHDの再検査のつもりで脳波検査を受けたところ、アスペルガーのグレイゾーンでもあると診断されました。

 ちまたでは、こだわりが強く、感情がわからない、変化が苦手とかいろいろと特徴が挙げられていますが、それも人それぞれ。結局発達の差はひとそれぞれだから、タイプもそれぞれです。

 脳に「海馬」という場所があります。その海馬は、生まれてすぐは立っている状態なのですが、成長とともに横になっていくものだそうです。それが、成長しても立ったままの状態なのが、ASDの特徴。つまり、海馬の発達が乳幼児状態なのです。

 感情表現は、喜怒哀楽ではなく、快・不快。多くの情報、過剰な刺激に弱く、慣れないことには極度の不安を感じてしまう、ピチピチの赤子なのです。

 海馬が極度に若い、そんな風に見方を変えればちょっと嬉しい。しかも認知症にはなりにくいとのこと。老後はある意味安泰です。

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「HSP」

 「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」を英訳した「Highly Sensitive Person」の頭文字。これは医学的な検査があるわけではないので、完全に自己申告制です。発達状態というよりは、気質のテストになります。

 ADHDの検査で突出したIQがあるということは、何かの感覚が突出していることにもつながるので、わたしの周りを見ている限りADHDやASDの人は「HSP」の傾向にもあると思います。

 ASDの場合は、海馬の形態が特徴に挙げられましたが、HSPは扁桃体が活発すぎるという特徴があるとのこと。

 共感力、五感の強い刺激に反応(光・音・肌触り・臭い・味など)、第六感的な刺激にも反応(感情・エネルギーなど)、痛みに弱く、場の空気(雰囲気)を自分のことのように受け止めてしまうので、他人がつらい思いをしていると自分もつらくなってしまう。ネガティブなニュースは自分事にしてしまうので、ワイドショーが苦手です。

「エンパス」

 エンパスとは「HSP」の共感力が強すぎるあまり、共感を通り越して体感・憑依してしまう体質のことです。イライラしている人がいると、周りもなんとなくイライラが移りやすいものですが、その極度なタイプです。

 感情だけでなく、喉が痛い人と一緒にいると喉が痛くなる、肩が痛い人と一緒にいると肩が痛くなるなどの症状が憑依する場合も。意識を自分の中に集中し、自己をコントロールする様にしないと、体質、気質、だけでなく、病気まで憑依してしまう危険性もあるのです。

 

最後に 母上様へ

 ちょっと「サザエさん」のように、買い物しようと街にくりだしうっかり財布をわすれてしまい、「山下清」のように、思い出を脳内にビジュアルで残しているので、言葉より絵で説明した方が楽で、「のだめ」のように、好きなことや覚悟を決めたことには異常なほどの集中力を発揮して、「バカボンのパパ」のように、調子が悪いときはスーパーネガティブ、でも一周回ってスーパーポジティブで周りを混乱させる、ちょっと繊細で感覚過敏、かなり五感・六感が鋭いインチキ占い師のようなのが私です。ただそれだけです。

 「ただそれだけなんだ」と受け止めることで随分と生きやすくなりました。

 

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 母上、いろいろご迷惑をおかけしましたが、けっしてあなたの育て方が悪かったからではありません。どうか自分を責めないでください。そして、わたしのことも責めないでください。

 きっと私もあなたも言語理解が不得意で、お互い分かり合えるまで時間が必要だったのです。

 

 ただ、それだけなのです。

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